スピンドルの力を最大限に引き出すケナメタルの新製品、KM4X™スピンドル接続部品

(ペンシルバニア州ラトローブ) – チタンなどの難加工材を加工する場合には、可能な力を最大限に引き出すスピンドル接続部品が必要です。 加工技術者には、切削速度が低く、切削抵抗が極めて高い場合でも、切り屑除去率を最大限に高めて生産効率を上げることが要求されます。 それに応えるため、各工作機械メーカーは長年にわたり、スピンドルと機械構造部の剛性と減衰性能を高めることによって、部品品質と工具寿命を低下させる好ましくない振動を最小限に抑えようとしてきました。 このような進歩によって生産性は大きく上昇していますが、多くの場合、スピンドル接続部が弱点であることに変わりはありません。

ケナメタルでは、この以前から存在する弱点に対して、実績のあるKM™クイックチェンジシステムで対応してきました。この製品は、国際標準化機構(ISO)によるISO規格26622の認定を取得しています。 このたびケナメタルは、次世代のスピンドル接続部品、KM4X™を発売します。

システムによっては、大きなトルクを伝えることができるにもかかわらず、切削抵抗によって曲げモーメントが発生し、トルクの限界値を超える前に曲げモーメントが干渉面の限界値を超えてしまうことがあります。 KM4X™システムでは高いクランプ力と制御された干渉レベルによって堅牢な接続が可能となり、極めて高い剛性が発揮され、曲げモーメントが抑制されるため、チタン加工における性能が大幅に向上します。  

KM4X™の工学的特性は、曲げモーメントに対する抵抗力を他のツーリングシステムの3倍に引き上げています。 つまり、加工工場で既存の高性能マシニングセンターを使用して難加工時の速度と送り量を高めることができるため、工作機械の潜在力を最大限に引き出すことができます。

さらに、KM4X™は既存の工作機械に後付けできる* ため、新たに高額な設備投資を行う必要なく、スループットの増大というメリットを得ることができます。(*注意: ドローバーの流用は可能ですが、主軸には互換性がありません。KM4XとKMは同じ主軸には取付けができませんのでご注意ください。)


既存のスピンドル接続部品の概観
工具とスピンドルの干渉面は、高い負荷に耐えながら剛性を維持する必要があります。 ほとんどの場合、この特性によって、任意の加工で工具の変形が限界を超えるかビビリの発生が始まるまでに、どの程度の被削材を退避させられるかが決まります。

過去数十年の間に、さまざまなタイプのスピンドル接続部品が開発され、最適化されてきました。 7/24 ISO準拠のテーパーはコスト効率がよく、優れた利点を持つことから、市場において最も人気のあるシステムの1つとなりました。 多くの利用分野で問題なく使用されていますが、その精度と速度に限界があることがさらなる発展を妨げています。

面拘束の登場によって、標準7/24テーパーは大きく進歩しました。 面拘束と7/24ソリッドテーパーの組み合わせによってZ軸の精度は向上しますが、一方で、高速または高側面負荷のかかった状態での加工においては剛性の低下などの欠点もあります。 市場に流通しているこれらの工具のほとんどは超硬工具であり、スピンドルのクランプ力は比較的低くなっています。 径方向の干渉を最小限に抑える必要があるため、接続剛性が制限されます。 安定した面拘束を実現するために必要な公差は非常に小さくなり、その結果、製造コストが高くなります。

80年代初期、ケナメタルは、短縮したCVツールに穴の円錐面上で動作する3ボール機構を装備したKV™システムを発売しました。 後期モデルは、面拘束を利用した設計で発売されています。 1985年、ケナメタルとKrupp WIDIAによって、汎用クイックチェンジシステムを開発する共同プログラムが開始されました。このときに開発されたシステムが現在KM™と呼ばれるもので、先頃ISO 26622の認定を取得しています。 PSCと呼ばれる多角形の面拘束接続部品も、ISO 26623の認定を取得済みです。90年代初期のHSKシステムは、ヨーロッパにおいて機械への使用が始まった後にDIN 6989の認定を取得し、その後、ISO 121の認定を取得しています。

曲げ剛性を制限することの重要性
チタンなどの難加工材を加工する場合、切削工具への熱の影響があるため切削速度が比較的低くなります。 これに対応するため、各工作機械メーカーは長年にわたり、スピンドルと機械構造部の剛性と減衰性能の向上に努めてきました。 スピンドルには、低速回転でも十分なトルクに対応する設計が採用されてきました。

スピンドル接続部は、工作機械の仕様と生産性向上のための要件に適合するトルクを伝え、曲げ剛性を制限することが必要です。 エンドミル加工に利用する場合は、通常、突出部が比較的長くなるため、スピンドルインターフェイスの曲げ剛性が制限要因となることは明白です。 例えば、スピンドル面からの突出部が250 mm(9.84インチ)、 直径80 mm(3.15インチ)のスローアウェイヘリカルカッターでは、 曲げモーメントは4620 Nm(3407.5 ft. lbs.)、 トルクは900 Nm(663.8 ft. lbs.)未満 になります。

面拘束スピンドル接続部品の最も重要なパラメータは、クランプ力と径方向の干渉です。  クランプ力を最大化し、適切な干渉値を選択することにより、接続剛性をさらに向上することができます。  

ここに示すルールと提案は、一般的なものです。 チタン加工に関する具体的なアドバイスおよびKM4Xの詳細については、ケナメタルのカスタマーアプリケーションサポート(フリーダイヤル:800-835-3668800-835-3668)までお問い合わせください。
 
Kennametal Inc.(ニューヨーク証券取引所: KMT)は、耐磨耗性を備えた革新的なカスタムソリューションおよび標準ソリューションを提供することで、要求の厳しい環境において最高のパフォーマンスを得ようとするお客様のために生産性の向上を実現します。 この定評ある生産性を可能にしているのは、当社が持っている先端材料科学と応用知識です。 持続可能な環境のための当社の取り組みは、当社のお客様にさらなる価値を提供します。 飛行機の機体から採炭、エンジンから油井、ターボチャージャから建設に至るまで、さまざまな業種の企業が、各社のバリューチェーンに対するケナメタルの貢献度の大きさを認めています。 2010年度には、60以上の国で約11,000人の当社の優秀な従業員が提供する、ケナメタル製品およびサービスが約19億ドル販売されており、これらの収益の50%以上は北米以外の国における販売によるものです。